コロナ禍で定着した自粛生活。
お家にいても楽しめる文化や芸術があります。
年末年始のために、お勧めの音楽をご紹介しましょう。
バッハの音楽
非常時ほど、バッハの優しさが胸にしみます。
心臓の鼓動のように、淡々と時を刻む通奏低音。
東日本大震災の起きた年、「G線上のアリア」が多くの人々の心を静めました。
古楽の名匠、トレバー・ピノックが出した2枚の新譜に今年、深い内省の時間を授けられました。
「平均律クラヴィーア曲集第1巻」ではチェンバロ演奏、室内オーケストラ用に編曲された「ゴルトベルク変奏曲」では指揮をしています。
バッハとピノックに共通するもの
バッハとピノックに共通するのは、純粋な探究心を持つ音楽家と聴き手、そのすべての導き手であること。
音楽の、人生の本質へと向かわせ、心の緊張を緩め、未来への思考を柔らかく促すのです。
ピノックの代名詞となった、1988年録音のヘンデル作曲「メサイア」も今こそ推したい一枚です。
絹のような弦楽器の音色と、あたたかな声のタペストリーに心が凪ぎます。