舞台上にピアノを交差させて置き、演奏者2名で重奏する「2台ピアノ」。
デュオ本番に向け、コンサート会場で音合わせを行いました。
天竜壬生ホール<2台ピアノ>コンサート・リハーサル
ラヴェル /「ラ・ヴァルス」(2台4手)
舞踏詩「ラ・ヴァルス」とは
フランスの近代作曲家、モーリス・ラヴェルが1919年から1920年にかけて作曲した管弦楽曲。作曲者自身によるピアノ2台用やピアノ独奏用の編曲版もあります。
タイトルの「ラ・ヴァルス」とは、フランス語でワルツのことで、19世紀末のウィンナ・ワルツへの礼賛として着想されました。
ラヴェルの親友であったピアニスト、ミシア・セールに献呈されています。
ルトスワフスキ / 2台のピアノのための「パガニーニの主題による変奏曲」
ルトスワフスキ「パガニーニの主題による変奏曲」とは
ポーランドの出身の現代を代表する作曲家、ルトスワフスキが作曲した2台のピアノのための小品。
「パガニーニの主題による変奏曲」というタイトルの曲はブラームス、ラフマニノフの作品をはじめとして、数多く作られています。
この曲も同様に、パガニーニの「カプリース」第24番の有名なテーマに基づいたもの。ルトスワフスキによる同名タイトルの曲で、ピアノとオーケストラのための作品もあります。
2台ピアノの世界
【2台ピアノ】
2台のピアノと2人の奏者による二重奏。「ピアノ・デュオ」とも呼ぶ。
2台のピアノと2人の奏者による二重奏。「ピアノ・デュオ」とも呼ぶ。
ピアノはもともと楽器の王様と言われるほど、1台で高音域から低音域まで網羅した楽器ですが、人間の指は通常は両手合わせても10本。演奏表現には限界があります。
それが2人の演奏者によると指が20本となり、楽器2台分の音域が増えるため、表現力の幅が広がります。
同時に呼吸のタイミング、音量のバランスを揃えるという難しさも出てきますが、基本的には一人で演奏することが圧倒的に多い中、ピアニスト同士で一緒に弾けるというのは刺激にもなり、楽しさもあります。
2台ピアノのための主な楽曲
- モーツァルト:2台のピアノのためのソナタ ニ長調 K.448
- シューマン:アンダンテと変奏曲
- ショパン:ロンド ハ長調
- リスト:「ドン・ジョヴァンニ」の回想、2台のピアノのための悲愴協奏曲
- ブラームス:ハイドンの主題による変奏曲
- サン=サーンス:ベートーヴェンの主題による変奏曲
- ドビュッシー:白と黒で
- ラフマニノフ:組曲第一番、組曲第二番、交響的舞曲
- ラヴェル:耳で聞く風景、スペイン狂詩曲
- ストラヴィンスキー:2台のピアノのための協奏曲、春の祭典
- ミヨー:スカラムーシュ
- ルトスワフスキ:パガーニの主題による変奏曲
- ショスタコーヴィチ:2台のピアノのための組曲